テーラー井上の店主・井上潤一は、19世紀ヨーロッパの紳士服を「半分解」して構造を可視化する展覧会――『半・分解展』に、長年いち参加者として通い続けてまいりました。
『半・分解展』とは、19世紀の紳士服を一着、一着、文字どおり半分に分解し、その内部構造・縫製手法・素材選択を可視化して見せる展覧会です。井上潤一はいち参加者として、毎年のように足を運び、先人の手仕事に直に触れる時間を大切にしてまいりました。展示で得た学びは、自身のお仕立てへの貴重な示唆となっております。
テーラー井上の店主・井上潤一は、19世紀ヨーロッパの紳士服を「半分解」して構造を可視化する展覧会――『半・分解展』に、長年いち参加者として通い続けてまいりました。
『半・分解展』とは、19世紀の紳士服を一着、一着、文字どおり半分に分解し、その内部構造・縫製手法・素材選択を可視化して見せる展覧会です。井上潤一はいち参加者として、毎年のように足を運び、先人の手仕事に直に触れる時間を大切にしてまいりました。展示で得た学びは、自身のお仕立てへの貴重な示唆となっております。




長年、学びの場として通い続けてまいりました『半・分解展』。このたび、その半・分解展より、Mノッチテールコートのお仕立てのご依頼をいただき、納品いたしました。
19世紀の紳士服の構造をつぶさに見せていただいた場所から、今度は自らの手仕事をお届けする――職人として、これほど光栄なことはございません。展示で学んだ構造とMノッチを随所に取り入れ、一針一針、手作業で仕立て上げました。


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白い糸は、仕立ての工程で布を留めておく「しつけ糸」です。本来は仕上げの際に取り除きますが、
本作は仕立ての工程そのものをご覧いただくため、しつけ糸を残したままお納めしております。
服の構造を可視化する、半・分解展ならではのご要望です。
井上潤一は、ヨハン・シュトラウス協会の歴史舞踏(19th Century Ball)にも、いち参加者として加わってまいりました。
19世紀の装いを実際に身につけ、踊り、その場の空気のなかで動くこと――その体験そのものが、「踊るために仕立てられた服」の構造を、現代の紳士服にも備わるべき要素として教えてくれます。
Mノッチとは、ジャケットのカラー(上襟)に施される切り込みのうち、特に「M」の字に見える形状を指す古典的なディテールです。19世紀の紳士服に多く見られたこの仕立てを、井上潤一は『Mノッチ普及委員会』の一員として現代に再提案してまいりました。
一見、些細なディテールの違いに見えるかもしれません。しかし、カラーの切込一つに、その仕立て店の歴史観・美意識・技術がすべて表れます。Mノッチが廃れていく現状を惜しみ、井上はこの形を「テーラー井上の標準仕様」として継承していくことを決意しました。
テーラー井上では、ご希望の方にはMノッチを提案しております。クラシックな形ですが、現代の体型・スタイルに馴染むよう、刻みの角度・深さを微調整しております。

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Mノッチや19世紀の構造を取り入れたお仕立てに、ご興味をお持ちの方は
お打ち合わせの際にお気軽にお声がけください。